インディアナ州のデポー大学に通う三年生のyukaです!
登壇者として参加した先日のとある大学説明会で、高校生に「現時点で専攻を決められないからリベラルアーツ大学に興味がある」と言われました。その言葉を聞いて、自分が高校生の頃も同じことを言っていたなあと思い出しました。
日本の大学では、一般的に受験時に学部や専攻を決めなければいけません。私はそれができなくて、リベラルアーツ教育に関心を持ちました。高校では学校のカリキュラム通り勉強し、文理選択くらいでしか自分で学びたいものを選んでこなかった私にとって、いきなり専攻なんて選べなかったからです。基礎レベルなら全部に興味ある気がするけど、大学4年間を通して追究したいかと言われるとどれもピンと来ないし、ましてや将来やりたいことが定まっているほど一貫した人間でもなかったです。
このように、リベラルアーツ大学に行きたい理由の1つとして、自分のやりたい専攻がわからない、やりたいことが多過ぎて絞れない、というのがあります。しかしリベラルアーツ志望でも、専攻予定や将来の夢を聞かれる場面は意外と多いんです。「いやいや、わかんないからリベラルアーツ大学行きたいんだよ」って受験生の私はずっと思ってましたが、今ならどうしてリベラルアーツ大学の人間までもがそんなことを聞いてくるのか、ちょっとわかるような気がします。今回はそのお話をしようと思います。
やりたいこと(専攻/ 将来の夢)を聞かれる場面
1. Common Application
コモンアプリケーションから大学に出願する時に、大学ごとに「専攻したい学問」を1位から3位くらいまで記入する欄があります。(私の頃はそうでした。)
2. 大学のAdmission Officer
大学のAdmission Officerとオンラインで面接をする時や、大学説明会で日本にいらした方とお話する時に、たいてい今の時点で専攻したい学問を聞かれます。キャンパスビジットをするにも、専攻したい学問が決まっているとその授業を受けさせてくれたり、教授から連絡がきたりします。
3. 国内財団
国内の奨学金を付与してくれる財団に応募する際に、自分のやりたいことや将来の夢を書かなければいけないことが多いです。
どうしてそんなことを聞くのか
ぶっちゃけた話、ないものはないのでやりたいことなんて本当はなくてもいいのかなって思います。それでも、答えられるようにしておくべきだということは間違いないです。上記で挙げたように、自分のやりたいことを考えさせられる場面はたくさんあります。正直に答えていい時もありますが、たいていは建前ってやつを用意しておいたほうがいいと思います。私はその建前が嫌いでバカ正直に「わかりません」、「入学してから決めます」とか偉そうなこと言ったこともありますが、状況によっては、少し嘘になるとしても自分のやりたいことをきちんと言葉にするというのが必要なんだと今となっては思います。
1. 周りのサポートを得るため
国内財団にしても進学先大学にしても、奨学金や他諸々の形でサポートを提供してくれます。自分がサポートする側だったとしたら、と想像した時に、やりたいことがわからない人よりも、きちんと自己分析をした上で自分のやりたいことが定まってる人の方が応援したくなります。
2. きちんと考えている人だということを示すため
「これが学びたい/ やりたい」という結論に至るには、ある程度考えていることが必要です。例えば、生物専攻をしたいというならば、生物を学ぶことが単純に生物を学ぶのが好きすぎて、、って愛を伝えるのもありですが、それならそれなりに今まで自分が生物をどのように、どのくらい熱量を持って勉強してきたとか、どのくらいの結果を残してきただとか、どういう経験が生物に興味を持たせただとか、きちんとバックアップする理由があったほうが信頼度が上がります。だから、今の時点で本当にやりたいことは定まっていなかったとしても、きちんと人に説明できるものを持っているだけで、今までどんなことに興味を持って、どんな経験をして、どんな風に考えて生きてきたかを示すことができます。
部活で部長を務めた経験から人をまとめることの難しさを学んだからコミュニケーション学に興味が出てきたかもしれないし、人を動かすのが面白くて経営に進みたいと思ったかもしれないし、ここだけの話、ものはいいようです。適当にそれらしいことを言っておけばいいよ、ということが言いたいのではなく、きちんと自己分析をして、いまの時点で良いから自分のやりたいことを絞り出して一番近いものを見つけたら、人の共感を呼んでサポートを得やすくなるかもしれないよ、ということです。少なくともリベラルアーツ大学側もやりたいことが変わるなんて承知の上で聞いています。それでもきちんと考えることができる人、考えた上で行動ができる人、自分を振り返ることができる人、そんな人が欲しいわけです。
だって、そういう人は自分のやりたいことが変わったり、新しく大学で見つかったりした時に、自分で考えて動けるし、周りからのサポートももらえる人だからです。「やりたいことなんてわかりません〜〜」っていうと何にも考えてませんっていうのを露呈しているようなものなのです。特にアメリカでは何に関してもWhy?と聞かれます。今のうちから、課外活動にしても選択授業にしても、自分がやってきた一つ一つの活動に対して人に説明できるくらい「なぜ」を考えてみてください。そうしているうちに、それらの共通点などが見つかって、自分のやりたいことや大事にしているものが見えてくるかもしれませんよ。
2019/8/15 yuka
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