初めまして、Williams College進学予定のMakiです。
私は現役生の時は日本の大学しか受験せず、卒業後の夏に、リベラルアーツカレッジ出願を決めました。
アメリカの大学に出願した浪人生の情報は少なく、私は相当苦労した思い出があります。
ここではまず、そもそも浪人での受験は可能なのか、そして浪人生としてアメリカの大学を出願する際の心構えについて、述べようと思います。
はじめに
アメリカでは、第一志望の大学に入るために浪人をするのは一般的ではありません。浪人してアメリカの大学に出願するなんて可能なのか、という疑問を抱えている人もいると思います。
実際に、社会経験を積んでから入学する人はいても、いわゆる浪人という言葉を聞く機会はなかなかありませんよね。
また、日本では就職の時浪人について聞かれることがあるようですが、受験に失敗したことがどう合否に関係するのかも気になるところだと思います。
結論から言うと、浪人生でも出願出来ます。
そして、複数のアドミッションオフィサー(AO)に確認し、また出願する中で実感しましたが、浪人したという事実は合否にほぼ関わりません。
失敗と成長
ある大学のAOに、「失敗の後どう努力し成長し続けているかが大事だから、アプリケーションではそこに注目するといいよ」と言われました。おそらくほぼ全てのAOが同意するでしょう。
受験に失敗した事実は合否に関わらないというのはそういう意味です。むしろマイノリティである浪人生は、自己の成長を上手く表現出来れば、他の高校生との差別化が図れると私は思います。
実際に私は、活動歴、Common Applicationのエッセイ等を活用し、積極的に卒業後に学んだことをアピールしました。
AOに言われたことは本当でした。
出願後、別の大学から、「ギャップイヤー生は大学への準備がよく出来ているから、書類読むのが大好きだよ。このインターンについてもっと教えてくれる?」とメールが届きました。
ある大学合同説明会では、自己紹介の時、既卒で進路について悩み中だと言うと、後から「中高生の前でそれを堂々と言ったことは素晴らしいね。きっとエッセイに書ききれないくらい色々経験しただろうね。出願応援しているよ!」と言われました。
その後何度か面接をする機会がありましたが、卒業後の取り組みの話で盛り上がっても、誰からも受験の失敗について聞かれることはありませんでした。
受験での失敗なんて、日本の価値観からすると驚くほど誰も気にしていません。ですから、もし浪人生であることが出願への心の障壁になっているなら、心配はいりません。
日本では、浪人生はマイナスな捉え方をされることが多いことは否定出来ないでしょう。
しかし、アメリカの大学の出願は、失敗後に変化したことを実感していた私にとって、とてもワクワクするプロセスでした。
積み重ね
日本の一般入試で評価されるのは試験の点のみで、それ以前の取り組み方は考慮されません。また現役生であれば、海外進学を決めてから学校の勉強を重視したり、課外活動を始めたりする人もいて、それはそれで間に合っているようです。
しかし浪人生はどうやっても後から高校の成績を上げることが出来ません。さらに学籍がない時点で、参加できるコンテストや課外活動が激減する上、学校からの助けも得難くなります。
私が卒業後に出願を決めた時、かなり難しいと反対されたものの、勉強と課外活動にはある程度取り組んでいたため何とか出願を許された、というのが正直なところです。
高校時代の成績と課外活動に自信がないという人は、今までの自分の積み重ねを振り返るとともに、活発に活動をしている現役高校生と比べられるのだという覚悟を持つことが必要です。
また、浪人の間にどれだけ成長を見せられるかも大事なので、卒業後も、時間をどう使うか常に考えて行動することも大切です。
終わりに
失敗と成長、積み重ねに注目してみましたが、これは私が自由に努力できる恵まれた環境にいたからこそ出来たことです。支えてくださった方々に言葉で表せないほど感謝しています。
そうした環境にいる自分には、真剣に進路について考え努力する責任があると感じると共に、何らかの形で誰かの役に立てるようになりたいと思います。
浪人生は、進路についてゆっくり考える時間があると思います。この記事は、その一つの選択肢として、(厳しいけれども)海外大学も視野に入れられるのだということをお伝えしたくて書きました。
次号ではもっと具体的に、現役生と比較した出願時の注意点について説明するので、もう少し実用的な話が出来ると思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。
*トップの写真は、全ての合否結果を受け取り、感慨にふけって撮った近所の桜の写真です
2018/04/11 Maki
2コメント
2018.05.30 15:55
2018.05.30 15:49