総合大学に入学する前の自分に教えたいこと

リベラルアーツカレッジか、総合大学に進学するかはとても悩ましいところだと思います。私自身、国際関係学の強い大学に行きたいと思っていたので、研究は進んでいるけれど、サポートの薄い総合大学を選ぶことに不安を感じていました。

やっぱり初めて海外で勉強するから、サポートの手厚いリベラルアーツカレッジのほうが自分には合っているんじゃないか...と思ったりもして、結局どちらも受験しました。そこで、今回は George Washington University(以下GW)で1年間過ごしてみて分かった、総合大学の現実についてお話ししたいと思います。


<目次>

  • 大学のサポートは本当に薄いのか!???
  • 1授業当たりの人数は多すぎるのか!??
  • 卒業に必要な単位数が違うのか!???
  • GWならではのインターンシップ!
  • 1年間生き延びられたのは…

①大学のサポートは本当に薄いのか!???

一般的に、リベラルアーツカレッジのほうが、総合大学よりもサポートが充実しているといわれています。


私はGWのサポート自体はとても充実していると感じます。しかし、留学生に対するサポートはリベラルアーツカレッジに比べて薄いかもしれません。
 

留学生に関わらず、GWで生徒がよく利用するアカデミックなサポートは、履修している授業の教授とTeaching Assistant (以下TA) の他に、エッセイを添削してくれるWriting Centerと、先輩が特定の教科や自分の履修してる授業を教えてくれるPeer Coachingというものがあります。


また、就職の相談がしたい時にはCenter for Career Serviceに行くと、自分の将来についてや、アメリカで就職をする方法、Resumeや Linked-In の添削に加え、自分のやりたいインターンシップを経験した先輩や、実際に働いている人の紹介など、総合大学ならではの豊富な情報を得ることができます。


私もお気に入りのアドバイザーと一緒に、自分が目指している仕事に就けるよう計画を立てています。


留学についても、Exchange Studentとして提携大学に交換留学したり、GWが主催する夏休みや冬休みに他国で開講される授業を取ったり、アメリカ国内、国外に関わらず自分の行きたい大学に直接応募して、休みの間はそこで授業を取って、単位移行する学生もいます。

 

留学生の英語サポートに関しては、大学入学時のInternational Students Orientationと、EAPというTOEFLが100点以下で入学した学生には必須となっている授業があります。

このEAP (English for Academic purpose program)には留学生が英語力を向上させるための授業がいくつかあります。

 
またGWでは、所属するスクールによっても受けられるサポートが変わってきます。GWでは国際関係学の専攻が一番人気なので、Elliott school of international affairs に所属する学生の人数は多いです。

また、Columbian College of Arts & Sciencesにも多くの生徒が所属しています。それに比べて、School of Engineering and Applied Scienceに所属する学生数は少ないので、1年生の初めにはみんなでキャンプに行くそうです。


このように、大学自体のサポートはとても手厚いのですが、留学生に対するサポートは少ないです。

②1授業当たりの人数は多すぎるのか!??

総合大学では、1授業に対する人数が多いといわれます。GWも例外ではありません。GWでは1授業当たりの人数は、専攻、学部、学年によって異なってきます。


基本的に、専攻人数が少ない学部の授業は、50人以下になります。しかし、どの専攻でもイントロダクションのクラスなどは比較的、人数が多くなります。
 

また人気の学部の授業になると、1年生時に必修の授業が、ほとんどのクラスが100人、200人を超えてきます。


例えば、私は国際関係学専攻なのですが、1年生の時に履修しなければならない授業が7つ決められています。

(University Writing, Microeconomics, Macroeconomics, World History, Introduction to International Affairs, Introduction to Comparative Politics, Sociocultural Anthropology or Introduction to Human Geography)

ほとんどがイントロダクションのクラスである上に、国際関係学は人気の専攻なので、少人数のUniversity Writing 以外の授業は100,200人を超えることがほとんどです。

大多数の教授はPower Pointを使って授業をするので、聞き取れなかったりしても安心して授業を受けることができるのですが、時にはPower Pointを使わず、ただただしゃべり続ける教授もいます。その時は本当に困りました。


ただ、こういう大きなクラスでは、必ず20人前後のDiscussion Sectionがあります。そこで、TAが授業の復習をしてくれます。

 

2年生になると、国際関係学部の授業でも、1授業に対する人数が減ってきます。ほとんどの授業は40人程になって、教授との距離はより縮まります。


また、国際関係学のプログラムと教授はすごく充実しているので、外交官や国際機関、シンクタンクなどを経験した教授の授業は、とても興味深いです。
 
総合大学では研究機会が豊富だ、とよく言われますが、それはその通りだと感じています。

GWでも国際関係学のみならず、他の学問でも研究が進んでいるため、エンジニアの友達は、教授と毎週会いながら自分の研究を進めていたり、将来古文の教授になりたい友達は、古文を教えている教授に自分の研究に関するアドバイスをもらいに行ったりしています。

③卒業に必要な単位数が違うのか!???

これはGWに入って、他の大学に通う友達と話すまでは全く気付かなかったことなのですが、GWでは1学期に平均5クラス履修しないと卒業できない仕組みになっています。


大学によっては、1学期に平均4クラス取ると、卒業できるところもあるそうです。

 

留学経験がなかった私にとって、1年生の初めから5個も授業を取るのは怖かったので、4個取ることにしました。


4つなら大丈夫だろうと思っていた1学期でも、国際関係学部の必須科目である、経済、世界史、国際関係学入門、そして英語のサポートクラスをとり、4つの内3つはエッセイをたくさん書き、各クラス毎週200ページを超えるリーディングを課される授業だったので、どうやって乗り越えればいいのかわからず、かなり苦しみました。


そのため、2学期目でも授業数を4つにして、アドバイザーに相談して、国際関係学の履修から少し離れて、数学系を中心に履修しました。

やはり、毎学期理系と文系の授業の比率を考えて履修し、文系のリーディングとライティングにつぶされないようにしないといけないと学びました。

 

また、1年目に8個しか授業を終わらせることができなかったので、今年の夏は半分大学に残って授業を履修していました。


日本人で海外の大学に通っている知り合いは、授業を取っていると聞いたことがなかったので、夏休みに勉強するなんてこと起きないだろうと思っていたのですが、起きてしまいました。
というのも、GWでは多くの学生が夏休みの間に授業を取っているようです。私の知り合いでも、授業を取っていなかったのは数人でした。

夏休みに授業をとる理由は、ダブルメジャーをしていたり、3年半で卒業したいなど、人それぞれです。


しかし、私が友達からよく聞いたのはAP credits(高校在学中に大学の単位をとれる制度)を取っていない学生にとって、4年間で120単位の壁はとても高い、というものです。

英語が第1言語でも第2言語でも関係なく、AP creditsがあるとないとでは、大学生活がかなり変わります。友達には、24単位分のAP Creditsが大学に認められた人もいます。(約8授業大学で取らなくていい計算)

 
単位はどこの国のどの大学で取得しても、GWの単位として移行することができます。だからこの機会を利用して、私の友達は夏休み、韓国の大学に留学して、そこで単位を取得してGWに移行しました。

また、私のルームメイトは夏休みだけスタンフォードに通って単位を取得して、移行しています。


日本の大学での単位も認められるので、夏休みに早稲田や上智で開講されている授業を取ると、GWよりは安上がりで単位をとれる場合もあります!
 
夏休み半分はGWに残った私ですが、夏休みだけあって人数が少なく、授業はイントロのクラスでも一つは10人、もう一つは4人で、教授を独占することができました。これはこれで、とてもラッキーだったと思っています!^^

GWならではのインターンシップ!

GWについてこれだけは言っておかなければいけないことは、インターンシップのしやすさです!

私は今、2年生なのですが、ほとんど友人がインターンシップをしながら大学に通っています。


学校自体が都会にあるうえ、交通機関がとても整備されているので、インターンシップをするには抜群の環境なのです。これは首都DCにあるGWならではの経験ではないでしょうか??💛


1年間生き延びられたのは

いろいろ学問的に大変なことも多かった1年ですが、乗り越えることができたのも大学で出会った友人のおかげです!


夜中に寮に泊まり込んで、エッセイを仕上げさせてくれる友達に出会っていなかったら、きっと1年も持たずにつぶれていたと思います。


GWには国際関係学専攻の生徒がたくさんいるので、すぐに同じ授業を前の学期に取っていた先輩に出会うことができます。ぜひ、出会いを大切にしましょう‼💛


P.S. 写真は大学近くにある United States Capitol のあたりで撮ったものです!^^
09/10/2018 mako

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