なぜアメリカ中西部の大学を勧めるか:グルーバンクロフト基金・理事が海外大学について伝えたいこと

学生の皆さんから受ける相談のテーマとして、大学選びというテーマがあります。


中西部はアメリカの入り口?

初めてのアメリカ生活であれば、まず一般論として中西部のリベラアーツ大学をお勧めしています。アメリカは大国で、世界中から移民が集まっている国ですから、地域によって、日本では考えられないほど大きな差があります。


なぜ中西部か?それは親切だからです。アジア人は少ないし、初めて来た海外からの学生に対して、「本当に遠くからよく来たね」という感じで受け入れてくれます。ホストファミリーのような環境もあるし、種を受けて収穫を待つという農業的な世界観もあります。東海岸、西海岸の特に都会だと、全米中、世界中からつわものが集まってますから、ライバルの足をひっぱり、利用する、そうして勝てば称賛される社会です。うぶな日本人が生きていくのは大変です。英語が下手なアジア人を親切に迎えてくれる環境ではありません。(下の写真はアイオワ州Grinnell大学。ホストファミリーの家にて)

中西部の大学は奨学金もフレンドリー

もう一つ「親切」な理由があります。中西部は学生人口が減少しつつあります。大学としては、今まで中西部の地元で確保できた学生数が足らなくなるので、その分海外から留学生を取る必要があります。でも知名度が低いのでお金を出さないと海外の学生は来ません。だからお金の面でも親切なんです。こういう親切さは東西海岸のより知名度の高い大学にはありません。(もちろんハーバード、Yaleなどの金持ちの大学はお金の面では親切ですが、はんぱなく狭き門です。)

冗談は判らないが一緒に笑う

そういう私もアメリカへの入り口はイリノイ州の田舎町GalesburgのKnox大学(学生数1400)でした。どうしてここに決めたのか?お金が出たからです。グルーバンクロフト基金は当時全額奨学金でした。「足立君、おめでとうございます。Knoxに行っていただきます。」「ありがとうございます。あの、Knoxってどこにあるんですか。」実際にあった会話です。同期のもう一人の学生はハーバードに進学しました。


その後20年ぐらいしてハーバードを訪問する機会があり、「ああ、ハーバードでなくてよかった」と思いました。それぐらい自分にとっていい大学でした。最近サッカーの選手が海外のクラブに移籍することが増えていますが、スタメンで試合に出れる選手もいればそうでない選手もいます。私はKnoxでスタメンでキャプテンでした。考え方がいろいろあると思いますが、いかにいい大学でも、試合に出られないよりは、試合に出られる環境を選んだ方がいいと思います。(ちなみに学部時代の様子は「冗談は判らないが一緒に笑った」というブログがあります)

おまけ:在学中におきたエピソードのネタ集

(1)上の写真は卒業式でお世話になった経済の先生との写真です。実は私、「2番で卒業したんです。」すごいでしょ。ちなみに1番はAbdulというアラブ人でした。Adachiは2番でした。(卒業証書をもらったのは2番目という意味です。。。)


(2)サッカー部のチームメイトに誘われてFraternityに入りました。男子のみの共同生活(遊ぶ)のクラブです。新入生はいろいろ伝統的な「研修」を受けます(今の価値観ではいじめっぽいこともありますが、それも楽しみであり、思い出です。)ある日大勢でピザを食べに行き、支払いの交渉をせよ、と私が任されて、みんな帰ってしまいました。英語の不自由な私は結局走って逃げました。翌日学長から電話がありました。「日本人が食い逃げしたという報告があった。おまえしか日本人はいない。今からすぐ店に行け」もちろん代金を払い、しばらく無料奉仕しました。後でわかったことですが、店も毎年のことでよく事情を理解していたんです。学生町の店ですから。


(3)「息子よ、よく学べ、よく遊べ。でも間違っても青い目の女の子を連れてくるなよ」と渡米前に父から言われていました。卒業後報告しました。「よく学び、よく遊んできました。青い目の娘もいません。ただ緑のガールフレンドがいます」「???」これも実話です。


(4)この緑の目の子とついに結婚ということになり、父の田舎(大分の農家)は大騒ぎ。兄弟が集まり(飲み会)ああだこうだと話した結果、最年長の叔父が(ちなみに9人男ばかりの兄弟)一声。「こんなに大勢兄弟がいるんだから一人ぐらいそういうのがいてもいいだろう」「そうだそうだ」ということで無事に落着。


(5)この緑の目の子との出会いは、というと。大学のキャンパスパーテイー。階段で床をきょろきょろしている彼女にあって、何探してるの?コンタクトレンズを落としたみたい。それは大変、一緒に探そう。この階段はビールのある地下にいく途中で人の流れを止めるのは大変。探しても結局見つかりませんでした。この出会いは片方のコンタクトがなかったということで、正に「一目ぼれ」とはこのことですね。おあとがよろしいようで。


活字にできるエピソードはこれくらいです。後はお会いした時に。皆さんも一生の思い出をつくってください。


Jun Adachi(足立淳一郎)

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