「合わないな」の思いで新しい大学へ:編入を通して得た教訓

前回に続き、編入した際の経験について話します。今回は、編入を決めてからのプロセスや、新しい大学での生活を中心に書いていきます。また、一連の経験を通して得た教訓についても振り返りたいと思います。


目次
・新しい学校を選んだ理由
・編入の手続き

・今回の教訓


新しい学校を選んだ理由

私が、ノースカロライナ州立大学ウィルミントン校のウェブサイトを調べて、「あっ、ここだ。絶対ここだ。ここに行きたい」と思った理由は大きく3つ。実際に編入してみて感じたことと一緒に紹介します。


1. 環境

ノースカロライナ州はアメリカ南部の東海岸に位置しており、その中でもウィルミントンは一番近くのビーチまで車で15分という海の近くにある街でした。そのため、雪はとても珍し く、比較的暖かい気候というのが特徴でした。


大学のホームページ、YouTubeの動画、画像を検索してみると、なんとも大学内が明るそう! そして南部の人は比較的フレンドリーというイメージもあったため、すぐに「大学の校内見学に行ってみたいな!」と思いました。


大学内も「海」をイメージしているような部分も多く、私の名前が「まりん(marine的な)」と いうこともありすぐに親近感を感じ始めました(笑)。海洋学もどうやら活動的なようで、もともと海や海の生物に関することを勉強してみたかった私にとっては好都合だなと思える環境でした。


2. アカデミック

私の新しい大学は以前いた大学より生徒数も規模も3、4倍大きく、学べるものの幅も増えるというのはとても魅力的でした。私の専攻のコミュニケーション学のデパートメントもしっかりしていた上、私がそのほかに興味を持っていた「海洋学」「コンピューターサイエンス」のデパートメントも大きくしっかりしたプログラムがありました。


コミュニケーション学の中でも、取れる授業が豊富で、私のやりたいことが全て詰まっているプログラムを見つけられたのです。転向してきてから1年近く経とうとしていますが、「ずっとここで勉強したい」と思わさせてくれる大学です。


こっちにきてからは、ストレスが溜まったとしてもすぐに解消することができ、一度も去年のような鬱のような状態にはなっていません。むしろ、楽天家な私に戻ることができました。日本人の数は圧倒的に少ないですが、それ以上にアメリカ人の子達が優しく接してくれるので、毎日をとても良い気分で過ごすことができています。


学業の面では、調べていた通り「コミュニケーション学」の授業の数も豊富で「あれも、これもやってみたい!」とむしろ困っています(笑)。さらに、理科の必須で「海洋学とその実 験」の授業を現在とっており、苦労をしながらも楽しく学べています。海洋学の実験では海が近いので漁船のような船に乗って海水の調査をしたり、ビーチに2回程行ったり、大学の所有する海の生物の研究・養殖場所に校外学習として行ったりしました。また、ずっと興味のあった 「コンピューターサイエンス」の授業もとっており、毎日壁にぶつかりながらも手応えのあるものを学ぶことができています。


副専攻の種類も充実しているため、私は現在、コミュニケーション学専攻デジタルアーツ副専攻とジャーナリズム副専攻をしています。私の可能性を広げてくれているこの大学には毎日感謝しています。


3. 課外活動

課外活動としては、まだ私は活動的な方ではないのですが、テレビオーガニゼーションの部活のスポーツニュースチームとサイエンスチームに所属しています。スポーツニュースでは、大学のスポーツチームの試合を実際にカメラに納めに行き、それを編集し、ニュースとして YouTubeなどのメディアに流しています。


実際のニュースのようにブロードキャスターもいるので、そのような経験もすることができます。私自身、スポーツ観戦が好きなのでとても良い経験になっています。ノースカロライナ州にある大学はバスケが強いところが多いので、バスケは特に盛り上がります。また、私の大学にはないのですがフットボールのシーズンも盛り上がります。


また、アルバイトとして大学の「ラーニングセンター」というところで日本語のチューターをしています。さらに、ホストファミリーが住むところから2時間しか大学が離れていないため、時間に余裕のある週末に遊びに行くことも可能になりました。ノースカロライナに住む友達ともちょくちょく会うことができ、とても便利になりました。


編入の手続き

これらの理由で新しい大学に魅力を感じ、ウェブサイトを見終えるとすぐさまアプライ項目を確認し、必要な書類を集め始めました。主に私が必要だったものは大学の成績表、高校の成績表、ショートエッセイのみでした。IBリーグや私立大学はまた違うのかもしれませんが、そのほか推薦書などの書類も全く必要なかったです。TOEFLに関しては、すでにアメリカの大学で1年間勉強していたこともあり、免除されました。


しかし、書類を集めている間に問題発生!


なんと、編入を決めたことが3月の終わり頃と遅かったこともあり、締め切り日まであと1週間ほどしか残っていなかったのです。その中で、日本の高校と高校の時に1年間お世話になったアメリカの公立高校からの公式の成績表を集めなければいけませんでした。


急いで、お母さんに連絡すると、お母さんは忙しいながらもこのプロセスを手伝ってくれました。この時、お母さんから呆れられたことをよく覚えています(笑)。私の通っていた日本の高校の事務の方や校長先生がとても協力的だったこともあり、なんとか私はウィルミントン校に日本の高校の英語版の成績表を送ることができました。


アメリカの高校の方は同じ州だったということもあり、高校のウェブサイトからすぐに成績表の申請をすることができ、それも無事にウィルミントン校に届きました(汗)。


提出の1週間後、大学から「Congratulations!」という手紙とEメールが送られてきました。 私はスタディルームにいたのですが、その報告をもらった瞬間すぐに飛び出していき、友達や両親などに知らせました。天にも登る気持ちで、嬉しすぎて、その1日中は全く勉強できなかったのと嬉し涙が止まらなかったです(笑)。


ホストファミリーもとても喜んでくれ、私はすぐさまコンピューターの背景をUNCW(University of North Carolina Wilmington/ノースカロライナ州立大学ウィルミントン校)のロゴに変えました。馬術部のコーチにもすぐさま知らせて、チームメイトにもお別れを告げ始めました。


もともと最低2年間はチームに 所属するという条件があったため、「悪いな」という気持ちと新しい大学にワクワクしすぎる気持ちが入り混じった感情でした。でも、みんな「おめでとう!」と言ってくれ、とても嬉しかったです。


合格が決まるとすぐに、大学の校内見学のツアーの申し込みをしました。新しいF-1ビザを発行してもらうために、残高証明書やパスポートなどの個人情報の申請もしました。4月末の金、土、日を使い、ノースカロライナに飛び、ホストファーザーに大学に連れて行ってもらいました。


校内がなんとも綺麗で活気に溢れていて、「私、ここで勉強できるのか〜」とますますワクワクしました。


今回の教訓

私が今回の出来事を通して感じたことは、「お金で大学を絞っちゃいけないな」ということ、「大学の環境を入る前にみてみる」ということでした。


現在通う大学は、ジェネシオより学費などが100万円近く高いのにも関わらず、奨学金はもらっていません。そのため、親に相談するときはとてもドキドキしました。「高すぎる。だめ。」と言われるかなと思っていたからです。


しかし、親の理解とサポートにより、ウィルミントンの大学に行けることになりました。私がここで何を言いたいのかというと、自分が本当に行きたいと思う大学を見つけ出すためにはお金で大学を諦めたり、絞ったりするのはあまりよくないのではないかなということでした。


親がもし、「いいよ」と言ってくれるのならば、その言葉に甘えることも大事なのではないかなと思いました。


また、「違うな」と思ったら、転校するのは一つの立派な手段なのではないかなと思います。私は、 転校するとしたら、大学3年生でかなとはじめは思っていました。しかし、ホストファーザーに相談したとき、「転校するなら絶対に早い方がいいよ。友達も大学の教え方も変わるわけだし。ましてや、州が違うから全ての単位を移行させるのも難しくなるかもよ。」 と言われ、私は大学1年生が終わるタイミングで転校することを決めました。


私自身、「自分の気持ちに従ってすぐ行動してしまう」タイプだったこともあり、すぐに転校を決めました。もっと早く、大学を「お金」ではなく「環境」で選べばよかったなと思います。


以上が私の編入に関する思い出です。他の人の参考に少しでもなれたらいいなと思ってます!

皆さんも、大学を選ぶ際にはぜひ「自分にあう」場所を見つけてください。そして失敗してしまっても、編入という選択肢があるということを覚えておいてください。


2019/04/06 marin

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