大学選びって、迷いませんか?
特にアメリカには多くの大学(約4000)があり、日本で得られる情報ではその中から20に絞るのが限界でした。
だから私は、アメリカの大学から一通り合格を貰ったのち、キャンパスビジットをしました。ちなみにキャンパスビジットとは、「Campus(大学の敷地)+Visit(へ訪問する)」という造語です。
現地にいく事で、ネットでは得られない情報が得られます。その情報は、大学選びをする上で大いに役立ちます。私はこの記事で、そんなキャンパスビジットの魅力と心得を全力お伝えします!
目次
第0章:無礼者の米大訪問記
第1章:プランニング/入念で余裕を持った計画をしよう
第2章:パッキング/身軽な格好でいける準備をしよう
第3章:ビジティング/現地では無礼になろう
終わりに
第0章:無礼者の米大訪問記
キャンパスビジットのコツについて知りたい方は、第0章を読み飛ばして頂いて構いません。
私は今年の4月中旬に1人で、7大学を訪問しました。
結果としては、自信を持って大学を最終決定できたので良かったのですが、キャンパスビジットそのものは酷いものでした。
愚かにも、出発の10日前からやっとプランニングを始めた為、大学のキャンパスツアー申し込みが締め切られていたり、大学側に宿泊の準備を急いで貰ったり、先輩や先生方に突然な予定を組んで頂いたりしました。(この場を借りて感謝いたします…。)
加えて、私は「シカゴ→インディアナポリス→ワシントンD.C.→ボストン」と言う長距離移動だった為、所々飛行機を使う必要がありました。
飛行機のチケットは、ギリギリに取ると高くなってしまうので(2倍近くの値段になることも!)、私は親のお財布までいじめてしまいました。
そんな無礼者にならぬよう、キャンパスビジットは入念な計画・準備・行動が必要です。
この後の第1章から第3章までは、私が学んだコツなどを記しました。キャンパスビジットをする学生の皆さん、どうかご笑覧くださいませ。
第1章:プランニング/入念で余裕を持った計画をしよう
・とにかくプランニングは早めに始めましょう
何事も、事前に入念な準備をするのが吉であります。
なぜなら時々、不運にも、キャンパスが主催しているツアーなどのイベントが重なってしまう事があります。
しかし、事前の入念な準備があれば、片方のイベントは次の機会に行けるかもしれません。
例えば、10日前にプランニングを始めた私も、出発日と帰国日を少しずらした事で参加できたイベントがありました。
同時に、やはり急なプランニングだったため、締めきられて参加できなかったツアーもありました。
・キャンパスビジットで参加できるイベントとは?
では、大学が提供するイベントにはどんなものがあり、どこで見つけられるのでしょうか?
大体の大学のウェブサイトには申し込みフォームがあり、検索窓で「Visit」と検索すれば出てくると思います。
例として、George Washington Universityのを貼り付けておきます。
大きい大学などは、ほぼ毎週やっていたりしますが、すぐに埋まってしまいます。
開催回数が多くても、やはり申し込む人数も多いからです。1ヶ月前までに申し込めば問題ないと思います。
一般的なキャンパスのツアーの他にも種類があります。
例えば芸術系の大学であれば、美術作品にフォーカスしたツアーなどもあります。
他にも、1つの大学が大きいキャンパスを所有する場合は、ツアーも分けられているかもしれません。
そして、もしあなたが合格生徒(Admitted Student)であるならば、合格生徒を祝う目的を兼ねた日であるAdmitted Student Dayに行くべきです。
多くの生徒や、先生方が集まって様々な話をしてくれたりします。
大学によっては呼び方が違うので、わからない場合はメールか電話で直接問い合わせてみましょう。
例えば、Indiana UniversityはAdmitted Student Dayを「Red carpet day」と呼んでいます。
・大学へ問い合わせする方法
先ほど、「わからない場合はメールか電話で直接問い合わせてみましょう」と言いましたが、大きい大学の場合は特にメールの返信が遅い場合があります。
でも、国際電話は高そうなイメージがありませんか?
実はGoogleのサービスで、アメリカの固定電話へ無料でかけられる、Google Hangoutsというツールがあります。(アメリカを除く一部地域へは有料ですが、数十円の場合が多いです。)
アメリカの場合は、最初に+1と入力することと、時差を忘れずに。
・訪問する時期について
最低1ヶ月前からプランニングを始めるべきと言いましたが、一年のうちでいつ頃、大学を訪問するのが良いのでしょうか?
高校生は忙しいと思うので、有益な情報が得られやすいオススメの時期をお教えします。
まず、夏は避けておいた方が良いです。
日本では夏に長期休暇があるので、その機会を利用して訪問したくなると思います。しかし、実はアメリカでも夏には長期休暇があり、大学へ訪問しても誰もいない事が多いです。
そこで、オススメなのは春(特に4月中旬)です。
この時期、アメリカの大学は休みではないのですが、アメリカの高校は大体休みです。つまり大学側がそのチャンスを狙って、多くのイベントを開催します。
加えて、もしあなたが高校卒業生で9月入学の大学選びをしているのであれば、4月中旬は時間があると思いますので、ゆっくり訪問ができて良いと思います。
・大学のリアルな姿を見たい!という方へ
よく「イベントを開催していない日に行った方がリアルな姿が見えるのではないか?」という質問を頂きます。
確かに来校者向けのイベントでは、大学側も大学をより良く見せようとはすると思います。
しかし、イベント日でも大学は逃げません。大学のリアルな姿を見たい方は、イベントの前後に覗きに行けば見られますので、イベントがある日に行った方が一般的な情報も得られて一石二鳥だと思います。
それか、もし訪問する先々に知っている先輩がいたら連絡しましょう。生徒の方が大学のリアルな姿を知っている場合が多いので、直接お話し出来るようにお願い出来たらいいですね。
・長距離移動はどうする?
(Amtrackの路線図)
アメリカは広いです。私は、キャンパスビジットの際に車が無くて大変困りました。
幸いにも、空港までは大学の方に送ってもらったりして、基本はAmerican AirlineやUnited Airlineで国内線移動をしました。
その他にも、Amtrack(長距離移動列車)も活用しました。飛行機と比べてとても安価($20)で、サービスも悪くありません。
スーツケースを置けるところもあります。(日本でいうと京成スカイライナーの前部分みたいな感じです。)
第1章のまとめ
・春(4月初旬〜中旬)がおすすめの時期!(アメリカの高校生も休みで、イベントが多く開催されているから)。
・夏は大学生がいないからやめよう。
・ビジットの2〜1ヶ月前に計画は済まそう。
・列車、飛行機などのチケットは早めにオンラインで買おう。
・キャンパスツアー情報などの下調べを入念にして、申し込もう。ツアーも回ごとに上限人数があり、もたもたしていると申し込めないことも。
・車がない場合は、国内線かAmtrack(長距離列車)がおすすめ。
・いく先々に知っている先輩がいたら連絡しよう。生徒の方が大学のリアルな姿を知っている場合が多い。
第2章:パッキング/身軽な格好でいける準備をしよう
・有難き先輩へのお礼
訪問している間、学生寮に泊まらせてくれる大学もあります。(Stayoverと呼ぶ場合が多いです)
多くの場合は、現役の先輩がホストしてくださります。
大学の雰囲気もより深く知る事ができて良いのですが、一晩お邪魔する訳ですから、お礼としてお土産をできれば用意しましょう。
・洗剤系をできれば
先輩の寮に泊まる場合、サンダル・洗剤系・バスタオルはできるだけ持って行った方が良いかもしれません。
長旅の場合は洗剤もあるといいかも知れません。場合によっては寮の洗濯機を貸してくれます。
・スーツケースは小さく
(United Airlineの機内持ち込み荷物の制限サイズ)
荷物はできるだけ少なく、スーツケースは上記画像くらい小さく収めましょう。
Carry-onとは機内持込みという意味で、つまりはCarry-onの荷物だけであれば、ベルトコンベアーで運ばれてくるのを入国後に待って…というプロセスが無いという事です。
小さく収めるのは、追加料金を払わなくて済むのもありますし、何より身軽だからです。
特に、もし一人でキャンパスをビジットするならば、大きいスーツケースはかなりの負担になります。
第1章で紹介したAmtrackでも、小さいスーツケースは客席がある2階に運べますが、大きいスーツケースは荷物置き場がある1階にしか置けません。(つまり目を離すことになります。)
また荷物を預けると、手違いで違う空港に荷物が届いてしまうというリスクもあります。(滅多に起こりませんが、英語でBaggage Lostと言います)
ビジットの際は色々な場所を転々とする場合が多いので、こういったトラブルが起こった場合、後から届けてもらうのが難しいです。
・防犯グッズを整えて
アメリカは、日本ほど安全ではありません。
自分の荷物から目を離す習慣がある人は、特に気をつけた方が良いでしょう。銃でもし撃たれたら仕方ないのですが、そもそも狙われないようにするのが吉です。
まず、財布など金目の物は目立たない所に置きましょう。人気が少なかったり、薄暗い所へは行かず、夜の外出は控えましょう。
防犯ブザーやペッパースプレーなども心配な方は持って行くと良いと思います。
・連絡手段の準備
できるだけ、連絡手段はあった方が良いです。
SoftBankの場合は、アメリカ放題があるので、アメリカほぼ全土でSprintの通信へ無料で繋がります。
その他キャリアの場合、現地でSIMを購入するか、SIMフリーの場合はAmazonなどでも使えるものが買えます。
リンクに私の友人が使ったSIMを載せておきます。$20からでもプランの途中更新が可能ですし、日程に合わせてプランも変えられます。
フリーWi-Fiもアメリカは多いので、1週間なら控えめに使えば500MBで何とかなるそうです。
もしくはポケットWifiをレンタルして、必要な時以外は携帯を機内モードにしておくというのも手段の1つではあります。
なお、レンタルする場合は入国審査の前に受け取ることを忘れないようにしましょう。筆者は、受け取らずに安全検査や入国審査を通り過ぎてしまいました。
そうするともう受け取れませんし、業者側も届ける事が出来ないのでお気をつけください。
私は、初めての一人旅で緊張していたという言い訳をしておきます。(結局SoftBankのアメリカ放題でなんとかなりました。)
第2章のまとめ
・先輩へお土産を用意しよう。
・スーツケースは機内に持ち込めるサイズがベスト。そうすれば国内線飛行機移動(一個まで持ち込み可能で、基本預け荷物は$45ほどの料金が発生)でも追加料金は発生せず、列車に乗る際も自分の近くに置いておける
・先輩の寮に泊まる場合、サンダル/洗剤系/バスタオルはできるだけ持って行こう。長旅の場合は洗剤もあるといいかも。
・ソフトバンクの場合はポケットwifi不要(アメリカ放題があり、かなり電波状態が良いため)
・その他キャリアの場合、現地でSIMを購入しよう。
・SIMフリーの場合、Amazonで様々なプランのSIMが買えます。
第3章:ビジティング/現地では無礼になろう
・Uberの活用
都心ではバスや地下鉄などがありますが、Uber(一般の人がドライバーを務める、タクシーのようなもの)もとても便利です。
アメリカのUberではシェアライドという機能が実装されており、比較的安く乗れます。
しかし、Uber登録の際には電話番号が必要です。
SIMを新しく購入した場合は良いのですが、SoftBankのアメリカ放題に頼っていた私は、日本の番号しか実は繋がらず、Skypeプラスで受信専用の電話番号を獲得していました。
月300円で登録できます。日本語ではスカイプ番号、とも呼ぶみたいです。
事前に日本で登録を済ませれば、アメリカの番号がなくても利用することができます。
・とことん失礼になろう
質問のチャンスを得たら、とことん失礼になりましょう。
記事の中で「先輩には礼儀正しく」「迷惑をかけないように早めの計画を」と散々言ってきましたが、大学の担当者に直接質問できるチャンスを得た場合は例外です。
だって、考えてみてください。大学を直接訪問するメリットは何でしょうか?
ウェブサイトでは得られない、メールでは得られない、電話では得られない「情報」を得るためです。
直接質問できるチャンスがあるのに、ウェブサイトやメールでわかる質問をするのは勿体無いです。
できることならば、相手が答えたく無い、大学の核心や本質をついた質問ができたら理想です。
例えば、私が全ての大学でしていたのは「貴方の大学は良い点が沢山あるのは理解しましたが、あえて悪い点を挙げるならなんですか?三つ以上教えてください」という質問です。
もし、質問で相手がたじたじになってしまったのであれば、それも一つの「情報」であると思います。
・お礼の連絡を
特定の先生や先輩へお世話になったのならば、お礼のメールをしましょう。日本式ではあるかも知れませんが、訪問後も繋がれるメリットがあります。
お礼されて気分を悪くする人もいないと思うので、キャンパスビジット最後の仕事として、お礼の連絡ができたら素敵だと思います。
第3章のまとめ
・Uberを活用しよう。しかし、①日本で事前に登録を済ますか②Skype+で1ヶ月300円のアメリカ電話番号を取得する必要がある。
・大学のスタッフには失礼な質問をしまくろう。それがキャンパスビジットの意味なのだから。そうしなければ意味がないし、全ての大学がだいたい同じになってしまう。えぐられたくない大学の詳細を掘り出そう。
・日本式ではあるけど、できたらお礼のメールは送ろう。お世話になった先輩方には特に
おわりに
私が訪問した大学について、個別に知りたい方は<share.abroad.2021@gmail.com>にお名前と連絡先をお送りください。いつでもウェルカムです。
訪問した大学:Northwestern University, Northwestern University in Qatar, Knox College, DePauw University, Indiana University Bloomington, American University, George Washington University, Emerson College.)
以上となります。
末筆ながら、安全で有益なキャンパスビジットとなる事を願います。
2018/05/18 Edy
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