連載記事「『私って無個性なのかな?』と思う人のための米国大学留学準備講座」目次
(1)理由編(この記事)
(2)学校調べ編
(3)受験編
(4)後日談
アメリカは個人主義の国です。よって、老若男女に個性を認め、個々のバックグラウンドや経験に基づいた意見を求めます。
大学入試制度もそのお国柄をよく反映しており、ほとんどの大学が出願書類としてエッセイや課外活動の記録を要求します。学生はそれらを用いて自分の個性をアピールしなくてはなりません。
また、エッセイにて自分の夢について問われることも多く、それが明確であればあるほど合格しやすいとされています。特にアイビーリーグと呼ばれる名門校は、
・明白な志がある人
・自分の志に世界全体を巻き込んでいけそうな人
・すでに志を実現させるための活動を始めている人
が合格しやすいと周りのアイビーリーグ合格者を観察したり、知り合いの留学アドバイザーの話を聞いたりした限りでは感じました。アメリカにおいて、大学とは自分の夢を実現させる場所なのです。
しかし、私は以上に挙げたアメリカの大学が求める学生像には全く合致していません。私の特徴を挙げますと、
・自分の考えがない
→単純に知識がないから社会問題に対する考えを持てないだけではなく、自分は何が好きで嫌いかということすらわからない
・夢がない
・課外活動の記録も振るわない
→ディベート・模擬国・日経ストックリーグ・ビジコン・etc.など様々なコンテストに挑戦しましたが、最高記録が日経ストックリーグでの入選でした。
つまり個性らしい個性がないわけであります。そんな私がなぜアメリカ大学進学に興味を抱いたか。きっかけは、高二の夏留学フェローシップのサマーキャンプにて多くの海外大学の留学生出会ったことです。私は彼らの知的かつ個性的な言動、そして何より強い意志をとても眩しく感じ、海外の大学に興味を持ちました。
最初は彼らが海外の大学に行けたのは彼らが元から個性的だったからであって、私には無理だと考えていました。しかし、海外の大学について調べて行くうちに、海外の大学、特にアメリカの大学こそが無個性な私が個性を身につけるのに適した場だと感じました。
まず、アメリカにはリベラルアーツカレッジという、小規模の寮制の大学があります。そこでは二年生の終わりまでに専攻を決めればいいので、それまで幅広い学問分野に挑戦し、本当に自分に合った学問を模索することができます。
また、そこでは少人数制教育が行なわれているため、学生参加型の授業が多く、広くだけではなく深く学ぶこともできます。よって、アメリカのリベラルアーツカレッジに入学すれば、自分の好きなことを見つけた上で、それを深めることができると私は考えました。
次に、多民族国家であるアメリカに行くこと自体に個性の形成につながる部分があると思います。なぜならば、様々な価値観が混在する中で、それらを吸収し、時には反発することで、きっと自分らしさを相対化していけるからです。
また、アメリカでは絶えず自分の考えを求められます。そのような環境に身を置くことによって、自分の考えについて考えることが増え、たとえそれが最初はなくても、だんだんとできてくるのではないかと思います。
もちろんアメリカの大学は入学試験の段階で個性を発揮しなくてはならず、これに大変苦しめられたのですが、それをなんとか乗り越えました。その話は、連載第3回目でします。
次回予告
こうして米国大学進学を決めた私ですが、早速壁にぶつかります。
「将来何するかも決まっていないのに大学選びなんてできるかーい!!!」
私のように無個性な人はどのような基準で大学選びをすればいいのでしょうか?次回、その疑問を解き明かします。
次回もまたよろしくお願いします。
2017/07/08 nanaka
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