[less is more] (1) ~身体障害者(下肢不自由)の海外進学準備~

前回記事:[less is more] (0) ~身体障害者(下肢不自由)の海外進学準備~

どうもこんにちは。みことです。


今回の記事を含む5回の連載で、[less is more] という身体障害者(下肢不自由)の海外進学をする上で必要なことを紹介する記事を書かせていただきます。


もし機会があれば、目や耳に障害がある方向けの同様の記事も書かせてもらいたいと思っておりますが、今回は私の経験談なども交えて書いていきたいため、私と同じような障害を持った方に限定して書かせていただきます。


障害を持たない方、いわゆる健常者の方についても配慮をして書くよう心がけてはいますが、説明の都合上、個人の捉え方によっては不適切な表現と捉えられてしまう可能性のある文章があります。予めご了承ください。


また、下肢不自由の方もその損傷の度合いによってはすべてのプロセスを踏む前に、事前に担当医師などへの相談が必要となる場合もあり、本連載記事に書かれるものとは違うプロセスを踏む可能性があります。


コメントや個人的に連絡をしてくだされば、翻訳や調べる作業など、私の協力できることが

あればさせていただきたいと思いますが、本記事については予めご了承ください。


*本記事で紹介する私の考えは、確かに身体障害を持つものの1人としての私の考えではありますが、身体障害者の総意に基づく考えではありません。ご理解よろしくお願いします。


1.less is moreとは

less is moreとは、私が9月から進学する大学の建築学部で、むかし教授をされていたミース・ファンデル・ローエさんの言葉です。


「少ないとは、より溢れているということだ」との意であるそうです。


これは建築哲学としてよく理解されていますが、もっと広く色々なものごとに対しても言えることだろうなと思います。


たとえば、私たち身体障害者。私も含めて下肢損傷をされた身体障害者の方は、どこかの”一部分の”身体的能力が健常者の方に比べて劣っていると思います。(あくまで”一部分”の話

であり、総合的な身体能力、またはその他の能力などは決して”劣ってる”などとは言えないということを申し上げておきます。)


そしてそのすこしの”less”のおかげで私たちは日々苦労したり、なにかを諦める、ということが多くあることだと思います。


しかし、そうやって苦労したり、何かに悩んだりする日々を過ごすことによって、私たちの考えというのは、健常者の方々のそれよりも、より発展し、社会や人間をより現実的に、批判的にみることができていると私は信じています。


一方で、その考えというのは、社会に発信したり、他人に言ったりすると、無駄に敵を作ってしまったり、自分を支えてくれる人を傷つけてしまう場合がありますよね。


だから、あんまりそういうのは言えない。書けない。


しかし、そうして溜まった「自分の言いたいこと」「叫びたいこと」を、本当にそのまま心の奥底に眠らせておいて良いのでしょうか。


ダメです。


あなたが今「胸にしまっていること」は、絶対に自分以外の、然るべき”誰か”に、知ってもらわなければなりません。あなたの考えは、知ってもらう価値が確かにあるからです。


あなたの考えは、社会を動かす可能性が確かにあるからです。あなたの考えを、自分の恥ずかしさと他人への配慮からできた檻の中から解き放つことは、社会にとって必ずプラスに働くからです。


あなたのlessから生まれた体験が。考えが。あらゆる形のmoreに変えることができる可能性があります。


そういったあなたの体験や考えを描くのに最適な場所が米国大学受験にはあるのです。


それは、エッセイです。そこで書く文章は誰も傷つけることはありません。


点数もつけられないし、フィードバックも受け取らない。恥ずかしさとも、他人への配慮とも無縁なのです。


確かに辛い道のりではありますが、エッセイであなたのその訴えを、真正面から、上手に書くことができれば、あなたの本当の姿を、アイデアを、理解してくれる大学はあるはずです。


そして、あなたの考えを広めてあげたい、我が校の生徒に広めて欲しい、教員の方々とシェアして欲しい、そしてその考えで世界を変えて欲しい、と思った入学審査官は合格通知を出して、あなたを迎い入れる準備をしてくれるでしょう。


そうして、あなたが考えを自由に発表し、シェアし、さらにその考えを発展できるようにする機会をも用意してくれると思います。


そこで広められ、さらに洗練されたあなたの考えは、必ず世界を変えることができるのだと思います。もちろん想像するよりももっと辛い道のりではあるでしょうが。


lessをmoreにするきっかけの数少ないうちの1つとして、米国大学受験というのは存在しうるのだと私は思うのです。


2.米国大学受験のシステム

米国大学受験において判定の材料とされるものは、・TOEFL iBT(語学試験)、SAT(学力試験)、SAT Subject(ややハイレベルの学力試験)という3種類のテスト


  • 高校時代3年間の学業成績(もしくは4年)
  • 高校の先生が書く推薦状、
  • 高校の先生以外の方の書く推薦状(ただし任意)
  • 課外活動の実績
  • ボランティア活動経験
  • 面接考査
  • エッセイ

です。


ざっと8つほどの要素がありますが、学校によってこの8つの重要度合いも違います。


学校調べの際には、その学校がどの要素を重視するのかなどについても調べましょう。


学校の公式サイト、またはCollege Boardのサイトで調べることができます。もしくは留学フェアなどで学校の職員・卒業生の方に直接聞くのもありです。


上に書いた7つの要素の中で、身体障害者(下肢不自由)の方が配慮を受けなければいけないものは、テスト、成績、面接、場合によってはボランティア活動経験であると思います。


次回からその配慮の申請方法などを書かせていただこうと思います。(1)は以上です。


2017/07/01 みこと 

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