[less is more] (0) ~身体障害者(下肢不自由)の海外進学準備~

今回から5回の連載で、[less is more] という身体障害者(下肢不自由)の海外進学をする上で僕が必要なことを紹介する記事を書かせていただきます。


*1.(0)は [less is more] ~身体障害者(下肢不自由)の海外進学準備~ を書くことになった理由などを綴ったものです。よって別に読まなくても可です。


*2.本記事で紹介する僕の考えは、確かに身体障害を持つものの1人としての僕の考えではありますが、身体障害者の総意に基づく考えではありません。ご理解よろしくお願いします。


0.自己紹介

まずは簡単に僕の紹介をさせてもらいたいと思います。ここで書くのは初めてだと思うんで。


みことです。無職です。ガイジです()。


というのがまあ僕の今を構成する主な三要素かな、なんて思いますが、そんなのではみんなわからないと思いますので、ちゃんとご説明いたします。


名前はみことと申しまして、今年の3月に日本の中等教育を修了しました。9月からは米国の高等教育機関で勉強させていただく予定であります。


現在は、特に何もすることがないので、特に何もしていません。多分、のちに"失われた6ヶ月"なんて名前がつけられるのでしょうが、いろいろと失っているものが多すぎてもうどうでもいいと思っています。


失っているものが多すぎる、と申しましたが、『この人生に一番大きな影響を与えた失ったものランキング1位!』は三者同列で、右手の一部、右足の一部、そして左手の指一本です。


んー、失ったというよりも、生まれた時からありませんでした。ので、僕的には「起きたら髪の毛が数本抜けてた」感覚で、「生まれたら右手の一部がなくなってた」ということです。(ブラックジョークきつかったらすみません


まあ、そんなわけで、僕は救いようのない人生を生まれた時からずーっと生きているわけであります。


ペットボトルのふたを開けるのも自分ではできず。義足をつけているのでびっこひいてカッコ悪く歩いて。


半袖で街歩いてたらいろんな人に睨みつけられ。知らないJC/JKからは「怪物みたい...」と2度も言われ。


殴り飛ばしたいけど戦ったら絶対負けるので何もせず。と思ったら案の定ちょっとつまづいて転んだだけで開放骨折したり。


バイトの面接も落ちまくり。勉強するのも特に好きではなくて。おそらく20歳からは障害年金をもらって生活するのかな、いや、やっぱもうこの体で生きるの疲れたし、生まれ変わるために死のうかななんて今でも考える僕です。


本当に救いようのない人生だなぁなんて思います。


いやそれならなんで留学なんてするの?なんていう方がおるかもしれませんが。


誰かの助けを借りないと生きていけない人生の中で、いつか誰かを助けたい、誰かに必要とされたいって思って、もがいてて、気づいたら留学することになってたんです。


これ、本当です(笑)


僕という存在は、生まれた時から社会の問題そのものであり、繁栄と繁殖を

繰り返してきた人類の歴史の中で生まれてきた失敗作でした。


でも気づいたら、歩けなかった足がいつしかスキップできるようになっていて。


箸を持てなかった左手が鉛筆まで持てるようになってた。


それは、サンタさんに「歩かせてください」って毎年手紙を書いてた僕の努力の結晶。っていうわけではなく。


犠牲の上に成り立った、社会全体の理解と。現代の進んだ医療と。納税者はまさか僕に使われてたと思ってない、数千万円もの税金のおかげなんです。


文字通り社会全体の人たちの血と努力が、僕を今こうして豊かにしてくれている。


なのに、僕自身は何の役にも立ててなくて。


僕の障害の程度ならもっと僕にはできることがあるって思ってるのに。心から思ってるのに。


でも、気づいたら何をするにも「こんな障害があるから」で諦めてしまっている自分がいた。そんな自分が嫌いで。


こんな下手くそな文章書いて時間潰している自分も嫌い。でも本当に、もうどうやって生きたらいいのかわからなくて。


夏になって半袖着て出かけると、醜い手が見えて、みんなにジロジロ見られるのが嫌だ的な文を上に書きましたが、その目は僕にこう訴えている気がするんです。


「役立たずのお前はいつまで生きるつもりなんだ」って。


価値のないお前に一体いくらつぎ込んだら死んでくれるんだ、って。


だから、もう胸が張り裂けそうなので、僕をこれまで支えてくれた人たちを見なくていい海外に行って、アメリカに行って、必ずビッグになって、この日本社会に絶対恩返ししてやるって思っているんです。


と、ま、お気付きの方はいるでしょうが、要はこれは完全な『逃げ』であり、「留学で一番失敗するパターン」とか知らない誰かに言われましたが、こんな救いようのない人生の中で、留学で失敗することなんて、僕が生まれてしまった時の”失敗”に比べればそんなもんクズみたいなものなのでどうでもいいですし、「最悪死ぬ」と言われようが、なんだかんだ本物の生まれ変わりができるならそんなの嬉しすぎて踊りながら(ry


失礼しました。


0.雑記

僕はこのブログで、日本人は冷たい!アメリカ人は優しい!障害者こそ海外に出るべきだ!みたいな文章とか書く気は毛頭ないです。


別にそれは個人個人の問題であって日米~とかも書く気は無いです。


「障害者が留学する理由」なんて十人十色みたいなものを押し付けたくなんかないんです(現に俺も変な理由なわけだし)。


んー。あんまり「障害者が~」的な文章もなんか誰かを傷つけてしまいそうで書くの嫌なんですが。


ただ。


ただ、障害者の方々が留学を志した時に、海外留学ってどんな感じなんだろー、こういう障害あるけど僕/私大丈夫かな、っていう風に調べた時に、情報はいきなり全部英語で書いてあって、しかも情報も散らばってあったら、検討さえもやめて諦めてしまう可能性が高いと思うんです。


それはなんか勿体無いっていうか、なんか違うなって思いました。基本的なプロセスなどは健常者の方とはあまり変わりませんが、やはりテストや成績(主に実技)など配慮の必要なところもあります。


そういう不安っていうか、知っておかなきゃいけないこと、っていうか知ってたら良いことを、いっぱいこちらのブログに載せられたらいいな、なんて思ってます。


あと、なんかもう一回同じ話をするけど、障害者だからって「障害を克服するための技術を研究するために留学」とか「他の障害者の方を助けるために福祉を学ぶために留学」とかなんでも理由を障害に無理に結びつけなくたっていいと思います。


もちろんそれも立派だけど。


自分らしさの檻の中でもがき続けてもいいし、もがき続けなくてもいいから、自分に嘘をつかない理由を決めてください。


自分に嘘をつかない理由を1つは持っていてください。自分に嘘ついちゃうと、なんか自分が嫌いになっちゃうからさ。長くなりましたが、(0)は以上です。


2017/07/04 みこと

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